ノベルログ

フリーゲームのノベル・ADVのレビュー(感想)など

カテゴリ:ファンタジー・SF

わたしのおともだち

watatomo

わたしの名前はイシュア。森に囲まれた村でママと暮らしてるの。
村には何もないから森で遊んでるの。
おともだちもできたのよ。耳としっぽがある、ちょっと変わったおともだち。
森でおともだちと遊んでいることは、ママには内緒。
森にはキケンなおおかみさんがいるってママは言うけれど……?


幼女イシュアと森の“おともだち”の交流を描いた短編。
お花や小石など、10個のアイテムの中から“おともだち”が喜びそうな物を持っていってあげます。

人間の言葉を話せない代わりに、耳をピコピコ動かして感情表現をする“おともだち”がカワイイ。
イシュアの子供らしいあどけなさも可愛らしく、子供と動物のほのぼのとしたやりとりに和みました。

そうやってホンワカ和んでいると、アレな結末に行き着いてガックリ。
うん、まあ、そうなる予感は薄々していましたけどね……。

“おともだち”にあげた物によって、5種類のエンディングへ分岐します。
一応ハッピーエンドっぽいエンディングもありますが、一時の安穏でしかないことが分かりきっている結末が、果たしてハッピーと言えるのかどうか。

END1の[別離]エンドがおそらく互いにとって最も良い結果なのでしょうけれど、なんだか寂しいですね。
個人的にはEND4の[覚醒]エンドが好きです。

仲間狼のシラーのエピソードも、もう少し見たかった気が。


【HP】Mr,Escapism
【ジャンル】おともだちと戯れるAVG
【プレイ時間】周:10分/総:30分
【ツール】吉里吉里2/KAG3
【容量】8.2MB
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カテゴリ: ファンタジー・SF 

狼青年と真実の女神

小さな街の小さな酒場で、今日もフェイク・エイプリルは嘘の冒険譚を自慢げに語っていた。
「大嘘吐きのフェイク」という通り名は、近隣の住民に広く知れ渡っている。
そんな彼の前に現れた少女は、真実を司る神トゥルスと名乗り、フェイクを「嘘の洞窟」へ連れて行く。
この世界で最も嘘を吐いているフェイクに試練を授けると言うのだが……?


2011年エイプリルフールゲーム。
大嘘吐きのフェイクに課された試練は、嘘の洞窟の中にあるという、たったひとつの真実を見つけてくること。

あちこちにコミカルなシーンが挿入されていて、楽しくプレイできました。
神の視点である地の文までツッコミっぽいノリなのが笑える。

例の選択肢にはしっかり騙されてしまいましたよ、悔しいっっ。

フェイクの幼い頃の悲しい思い出にしんみりしたりもしたけれど、最後はスッキリ後味の良い物語でした。
エイプリルフールらしいエイプリルフールゲームでしたね。

ツールはウディタですが、「ノベルゲーム製作コモン」でノベルに必要な機能は一通り揃っているので、操作面は特に問題ありません。


【HP】錆び付いた銀 
【ジャンル】ADV 
【プレイ時間】10分 
【ツール】WOLF RPG エディター 
【容量】4.21MB
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カテゴリ: ファンタジー・SF  April2011年作品 

ファタモルガーナの館 体験版

fata

「あなた」は気付くと、見知らぬ屋敷に居た。
傍に居た女中は「あなた」を屋敷の主だと言い、「あなた」の目覚めを喜ぶが、「あなた」には記憶が無かった。
女中は「あなた」の記憶を取り戻すため、この屋敷の歴史を見せると言うが……。


レトロな美しさが漂う西洋浪漫サスペンス。
謎の女中に導かれ、呪われた館で起きた様々な時代の事件を辿っていくオムニバスシナリオ。
作中のBGMに歌曲が豊富に使われており、絵画のような写実的な絵柄と併せて、美しく深みのある世界観を創り出していました。

体験版では第一章「薔薇の館」が収録されています。
年頃になっても兄離れできない妹と、白い髪の少女に恋をした兄。
幼い頃から仲睦まじかった貴族の兄妹の心がすれ違っていき、やがて悲劇へと至る物語。

オマケの「舞台裏」で「誰の立場で話を見るかによって変わってくる」と語られていましたけれど、私はシナリオ後半にはほぼ妹寄りで読んでいましたね。
自己本位的でわがままな娘ではあるのですが、心底悪い人間ではないし、気持ちが解る部分もあるし。
終盤のアレにはビビりましたけども(笑)
それでもやはり、彼女には同情してしまいますねえ。

物語の合間にもしばしば女中が「あなた」に向けて語りかけてくるため、あくまで館の歴史を覗き見ているという形で、冷静に読むことが出来ました。
住人に不幸をもたらす呪われた館が舞台なので、今後の第二章以降も悲劇だらけでしょうけれど、不幸な物語にどっぷり浸って感情移入しまくるのも疲れるので、これくらいの距離感で鑑賞できるのは有り難いです。

システム周りで難を言うと、文字速度が遅い。
コンフィグで最大限速く設定しても、遅い。
出来れば瞬間表示が欲しい。

また、文字が小さくて読みにくい。
もう少し大きなサイズで読みたくて画面をフルスクリーンにしようとしても、ウィンドウ調整機能が無い。
このサイズの文字を何時間も読み続けるのは目に厳しいので、完成版では出来れば改善していただけると嬉しいですね。


【HP】Novectacle(ノベクタクル)
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】1時間40分 
【ツール】吉里吉里2/KAG3 
【容量】75MB
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カテゴリ: 同人体験版  ファンタジー・SF 

ファニーとしあわせ仲間

fanny

山奥で母親とはぐれて泣いていたファニーは、生首の少年デュークと出会う。
デュークは自分の体を探していた。
「泣かないで、お嬢さん。僕が楽しい仲間たちのところへ案内してあげるよ」


生首のデュークに連れられ、不思議な世界を探索する少女ファニーの物語。
デュークの体を探しながら、不思議な世界の住人たちと出会い、仲良しになっていきます。

ゾンビのゾーイ、ミイラ男のミック、骸骨船長のロジャーなど、化け物だけど明るくて愉快な住人たち。
腐っていたりグロい断面だったりする化け物たちと、ごく普通に馴染んでいるファニーの大物っぷりに笑いました。

ほのぼのとした物語で、ラストは「辛くても現実世界で頑張って生きていこう」的なイイ話でまとめるのかと思いきや、ブラックなオチに惚れた。


【HP】ぐるぐるCAT 
【ジャンル】ADV 
【プレイ時間】35分 
【ツール】RPGツクールXP 
【容量】1.6MB 
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カテゴリ: ファンタジー・SF 

恐れていたバリオラ星人の地球侵略作戦

これまで数多くの星を植民地にしてきた恐るべきバリオラ星人が、地球に侵略の魔の手を伸ばす。
偵察隊の隊長と303号が降り立った地は、日本のとある学校だった。
果たして地球の運命や如何に?


「シナリオの鉄人」参加作品。
タイトルから馬鹿ゲーを予想していましたが、プレイしてみると、笑えつつも、非常にしっかりしたシナリオでした。

地球を侵略するためにやって来たバリオラ星人の隊長と部下が、夜の学校を偵察しながら、ああだこうだと分析しているのですが、異星人ゆえにズレた見解だらけで可笑しい。(実はこれも伏線だったり)

横柄な隊長と冷静な部下の会話は味があります。

そして発覚する衝撃の事実(笑) 
前半、バリオラ星人が余裕綽々で侵略する気満々だっただけに、余計に笑えました。

第一のオチだけでも充分満足しましたが、その後さらに第二のオチが用意されていて感心。
一万年前のバリオラ星人の先遣部隊が、よもやそのような形で健闘していたとは。
これから先も、我々地球人は安心できませんね。怖い怖い。

システム周りでは、セーブが無いのが不便。


【HP】Fortune Bell 
【DL】シナリオの鉄人 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】23分 
【ツール】NScripter
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カテゴリ: ファンタジー・SF  ギャグ・コメディ 

Helianthus

王が神殿から姫巫女を召し上げた。
父王に疎まれて育った幼い王女カランコエは、やって来た姫巫女を見て、亡くなった母と姫巫女が瓜二つであることを知る。
愛する母の面影を求めて、カランコエは姫巫女のもとへ通うが……。


「Prunus(プラナス)」「Kalanchoe(カランコエ)」「Helianthus(ヘリアンサス)」の三つの章で構成されています。

「Prunus」は姫ねえさま(姫巫女)を一途に慕う妹巫女プラナスの物語。
「Kalanchoe」は母親と瓜二つの姫巫女に惹かれていく王女カランコエの物語。

よくある妹→姉様の純愛百合かと思いきや、「Helianthus」で明かされる陰湿な真相に驚きました。
驚いたというか、やや唐突に思わないでもなかったので、もう少し[双子]を匂わせるような伏線があっても良かったかも。

二人の少女の愛を慈悲深く受け入れてくれる姫巫女の聖女っぷりが不気味で、一体この人は何を考えて生きているのだろうかと訝しみながらプレイしていたのですが、実は思いのほか人間らしいお人でした。

一つの章を終える毎にタイトル画面の人物が追加されていき、最後の章まで読み終えた時に一枚の絵が完成される仕組み。
なんだか王女たちの手の位置が微妙だな?とは思っていたのですが、あのような完成形になるとは。

葬られたのはどちらで、王女たちのもとへ戻ったのはどちらなのか。
考えるほど寒気がしてくるラストでした。


【HP】Malignant Apple 
【DL】Girls Party>エントリーNo.21 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】1時間 
【ツール】吉里吉里2/KAG3 
【容量】12.9MB 
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カテゴリ: 百合  ファンタジー・SF 

粗造イソップ

昔々、あるところにウサギとカメがおりました。
20年前の「大流星夜」以前はウサギもカメも今ほど珍しいものではなく、野を探せばウサギ、川を覗けばカメなど簡単に見いだせたものでした。
これは当時の6羽のウサギと、6匹のカメに纏わる昔話です。

20年前の「大流星夜」における6羽の兎と6匹の亀の物語。
6つのシナリオがあり、6組の兎(♀)と亀(♀)がそれぞれ百合風味にグダグダ仲良くしています。

各シナリオで共通しているのは、必ず最後に星が墜ちてくること。
怪訝に思いながらも6つのシナリオを全て読み終えると、7番目のラストシナリオが現れ、「結果発表」へ。

どうやら[神様的な上位存在が、下位世界の大災害(隕石落下)で絶滅するはずの兎と亀の生死を勝負のネタにして遊んでいた]というオチらしい。

兎と亀が多く生き残れば、上位亀の勝ち。
兎と亀が多く死ねば、上位兎の勝ち。
ゲームの仕掛人は上位兎のようですが、どちらが勝っても負けても、とりあえず暇をつぶせるなら何でも良い様子。
適当に命を弄ばれている下位世界の住民たちにしてみれば、たまったものではないですね。


百合っ娘たちのグダグダまったりシナリオで和ませておいて、最後にサクッとシビアに落とす無慈悲さが好きです。
せっかく生き残ってもメスだけでは繁殖できず、結局、種が滅ぶ]という結末も、百合的に皮肉で良いですね。


【HP】藤田工房粗造イソップ 
【DL】Girls Party>エントリーNo.9 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】30分 
【容量】2.23MB 
【ツール】吉里吉里2/KAG3
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カテゴリ: 百合  ファンタジー・SF 

テレプスターシャ

ナルビ暦786年。
背中にアザのあるメティスは、エンケラドゥス国王と預言者アウトノエの前に連れていかれ、炎の刻印を持つ救世主だと認定される。
小銭とたいまつだけを持たされて世界を救ってこいと放り出され、途方に暮れていると、同じような状況らしい少女リシテアに出会う。
彼女は左手の甲に炎のアザを持っていた。
どうやらリシテアは本気で世界を救う気らしいが……。


炎の刻印を持つ二人の[少女]の運命を描いた[百合]ファンタジー。

概ねシリアスなストーリーですが、主人公の言動がいちいちトボけており、ほとんど全ての選択肢にアホな選択肢が混ざっています。
アホな選択肢を選んでも本筋に支障は無いので、安心して選びましょう。

全ての選択肢を選んでシナリオをコンプリートすると、ピンクのしおりアフターシナリオが追加されます。

主人公の[性別]については、[一人称]が「ボク」の時点で疑うべきだったのかもしれませんが、一番最初の選択肢の「ウホッいい男」のせいで、すっかり先入観を植え付けられてしまったような。

RPGツクールXPで作られていますが、スキップとバックログがあるのは有り難かった。
スキップは長押しで、バックログは1ページ前までしか戻れませんが、それでも有るのと無いのとでは大違い。

任意セーブは出来ませんが、オートセーブで章ごとにシナリオジャンプ機能があるので、さほど問題なし。

一風変わった文字表示も楽しく、サクサク表示されるのでストレスが溜まりません。
(あえて言えば、章タイトルやエフェクトもスキップできると嬉しかった)

その上、シナリオ達成率の表示や既読選択肢リストまであって感心。

ツクールでも、RGSSの活用次第でここまでユーザビリティを向上できるものなのですね。
これくらいノベルの基本システムが揃っていれば、RPGツクールでノベルを製作されていても、特に文句はありません。

もう少し改良を加えるとしたら、バックログで遡るページ数の増加、選択肢時のセーブ・ロード、手放し既読スキップの導入などでしょうか。


【HP】RPG探検隊 
【DL】Run Time Party!!>エントリーNo.23 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】30分 
【容量】215KB 
【ツール】RPGツクールXP
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カテゴリ: ファンタジー・SF 

天使仔猫譚 Aprilfool09 「少女、仔猫、らじお」

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――2098,April。
かつて、この地は一度滅びた。
疲弊した街の復興を担ったのは、浮船を住まいとし、世界中に組織網を持つ<浮動(フードン)>と呼ばれる者たち。
彼らは、鳥籠を模した遊園地跡地に住みつき、またたくまに一大異人街を築き上げた。
その街の名は<雲来籠子(ワンロイロンズ)>、――通称“籠の街”。
この街では、猫と、ヒトと、不思議たちが混在している――。



2009年エイプリルフール限定配布の近未来ノスタルジックノベル。
異国情緒あふれる不思議な世界観が魅力の作品です。

水上の無国籍街「雲来籠子(ワンロイロンズ)」の情景と、そこに住まう人々の暮らしぶりが少女視点の柔らかな筆致で描かれており、懐かしくも幻想的な作品世界にゆったり浸れました。
作中に流れるアジアンテイストの曲も、異国感と郷愁感に満ちていています。

登場する女の子たちが皆、可愛らしい。
特に、にぎやかしっこの可可茶(ココア)と檸檬(レモン)が可愛すぎる。
ふんわりした優しい絵柄なので、女の子をお描きになると魅力五割増しですね。

主人公の螺児音(らじお)は小舟で暮らす水の民、浮動(フードン)の少女。
彼女は“猫”という種族のようですが、この世界において猫とは、どういう存在なのでしょうか。また、“天使仔猫”とは?

最後まで読み終えると、タイトル画面に人物相関図(キャラクター紹介)が追加されます。
正直、エイプリルフールの企画のみで終わるのは惜しい。この世界の物語を、もっと読みたい。


※配布終了

【HP】シモメマイ
【プレイ時間】20分 
【容量】28.2MB 
【ツール】吉里吉里2/KAG3 
【備考】2009/4/1限定配布
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カテゴリ: ファンタジー・SF  April2009年作品 

MIU-2007-

MIU2007

荒野の穴の中にある、寂れた街。
四方を高い崖に囲まれ、地上へ出る手段はエレベーターのみ。
そんな隔絶された街に、『鳥籠』と呼ばれる場所があった。
『鳥籠』を訪れたレイジ(名前変更可)は、唄を唄う一人の少女と出会う。
その唄を、レイジはどこかで知っていた……。


近未来ファンタジーADV。

檻の中で唄う少女と、少女の唄に惹かれた青年の7日間の物語。
少女への接し方によって、8種類のエンディングへ分岐します。

少女との交流を淡々と重ねていき、最後にズシンとくる構成。

奇妙な街や青年二人の言動にどことなく違和感を覚えてはいたのですが、ラストで明かされた彼の[]に衝撃を受けました。
全体的に重く悲しいシナリオです。

一応ハッピーエンドもありますが、個人的にはやはりトゥルーエンドとその後の少女の生き方こそが本当の結末に思えました。

トゥルーエンドとハッピーエンドの攻略は制作サイトにヒントが書かれているので、さほど苦労しませんでしたが、ノーマルエンドのED7に手こずりまくってセーブ&ロードを数十回……。
最新のセーブデータが表示されず、ロードする度にいちいち1ページ目まで戻ってしまうのが不便でした。


【HP】DIGICLA 
【プレイ時間】1周:15~20分/総:2時間半 
【容量10.2MB 
【ツール】NScripter 
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カテゴリ: ファンタジー・SF