ノベルログ

フリーゲームのノベル・ADVのレビュー(感想)など

カテゴリ:ホラー・オカルト

隣人

rinjin1

郊外のアパートに越してきたフリーウェブデザイナーの悠木佳枝は、無人のはずの隣の空き部屋で白い人影を見る。
その日から様々な怪奇現象に悩まされるようになった佳枝は、上の階に住む大学院生の久松大吾と共に、隣室の謎を追うことに……。


三十路の女性と大学院生の青年が、アパートの隣室に潜む怨念の正体を探るホラーノベル。

質の高いフルボイスが大きな特長です。
老若男女問わず、全ての登場人物の台詞に声が付いていて豪華。
どうやらプロの声優さんが声を当てているらしく、さすがの演技力で安心して聴けました。

巧いボイスが付くことで、登場人物たちに命が吹き込まれ、驚くほど生き生きしています。
大吾くんの憎めない好青年っぷりや、内山編集者の如何にもデブなオタクっぷり、オカマバーのママさんの百戦錬磨なオカマっぷりなど、声の演技によって豊かに表現されていました。

特に内山編集者は、声のおかげでキャラが立ちまくりでしたね。
おそらく文字だけなら、もっと印象が薄かったのでは。

主人公の佳枝のボイスは、ギャルゲーのヒロインみたいな声だな……と思っていたら、本当にそちら系の声優さんだったようです。
いい年をした三十路女の役にしては可愛すぎる声で、プレイ中ずっと違和感を拭えませんでしたが、ボイス関連で気になるのはそこだけでした。

どこか頼りない三十路女と世話好きな年下青年のコンビは、見ていて微笑ましかったです。
プレイ中はどちらかというと霊に怯えるよりも、佳枝と大吾の微笑ましい関係にニヤニヤしてしまった(笑)

度々襲ってくる恐怖現象はかなり真に迫っているのですが、果敢に霊に立ち向かおうとする主役二人のおかげで、プレイしている自分も「怖い」というよりは「負けるか!」という気持ちになってきましたね。
そのおかげで、さほど怖すぎず、いい塩梅になったかもしれません。

タイトル画面やセーブ画面の左端に「スポンサーリンク」のボタンが付いており、その中にスポンサー企業の広告が掲載されています。
強制的に広告が表示されるわけではないので、特にプレイの邪魔にはなりません。

この広告費によって、プロの声優さんを起用したフリーゲームを実現させているということでしょうか?
ユーザーとしてもメリットが大きいですし、良い手法かもしれませんね。


【HP】Rosalia- ロザリア- 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】3時間
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カテゴリ: ホラー・オカルト 

四ツ夜怪談

自宅のパソコンでレポートを作成していた大学生の司は、とある辞書サイトで不審なバナー広告を見かける。
マウスを乗せてみると、ふいにメッセージウィンドウが現れた。
「とおるちゃんと遊びますか?」


ネットで繋がる都市伝説風ホラー。
毎夜、“とおるちゃん”から主人公のもとへ“質問”と“怖い話”が送られてきます。

第一夜「小さな手」、第二夜「掘る人」、第三夜「助手席に座る」、第四夜「とおるちゃん」。

読まなければ殺される呪いのメール。
何かを探るようなとおるちゃんの問い。
果たして最後の夜に何が起こるのか?

とおるちゃんからの質問にどのように答えるかによって、3種類の結末へ分岐します。
普通にプレイしていると大抵はGOOD ENDかBAD ENDになりますが、ある条件に沿った選択をすることでTRUE ENDへ到達し、物語の真相が明らかになります。

選択肢の数が少ないので総当たりも出来ますが、自分で考えて答えを出したほうが満足感を得られますね。
作中に伏線もしっかり張られているため、とおるちゃんの意図を推測するのはさほど難しくありません。

とおるちゃんの怖い話はオーソドックスながらも楽しめましたし、最後にそれらをひとつの真相へ収束させる構成も良く出来ていました。

まぜまぜのべる版と吉里吉里版があり、それぞれ使用されている画像などが異なります。
両方プレイした感じ、吉里吉里版のほうがお薦めですが、バックログが無いのは不便でした。


【HP】下僕天国 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】周:30分/総:45分 
【ツール】吉里吉里/まぜまぜのべる 
【容量】54MB
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カテゴリ: ホラー・オカルト 

結衣子

yuiko

オタク大学生の熱海カズキは、毎日アニメやゲームにどっぷり浸り、オタクライフを満喫していた。
そんなある日、自室を掃除していたカズキは、積みゲーの中から『結衣子』という同人ゲームを見つける。
3ヶ月前に大学の漫研のA先輩からもらったものだ。
ゲームを起動してみると、画面の中にいる「結衣子」がカズキに向かって話しかけてきた。
まるで生きている人間のように……。


同人ゲームのヒロイン「結衣子」と仲良くなる萌えホラー。

パソコンの中の結衣子は、まるで生きているかのようにカズキと自在に会話し、そればかりか、カズキの現実生活のサポートまでしてくれます。

スケジュール管理をこなし、的確なアドバイスをくれて、カズキが怠けていると叱ってくれる。
なんとまあ、夢のようなソフトではないですか。
こんな風に優しく叱ってもらえたら、疲れていても毎日頑張れそうな気がしますよ。

しかし、そうやって結衣子がカズキの現実生活を豊かに変えていくことで、皮肉な結果に。

まあ最初から嫌な予感しかしませんし、オチも予定調和ではあるのですが、分かっていても、なかなか迫力のあるラストでした。
オタク男子限定『リング』みたいなものか。

連鎖する死〕はホラーの浪漫ですね。


【HP】PALETTE 
【ジャンル】ノベル(選択肢なし) 
【プレイ時間】10分 
【ツール】NScripter 
【容量】50.8MB
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カテゴリ: ホラー・オカルト 

Cursed Mail

ある日、携帯電話に呪いのメールとやらが送られてきた。
知り合い2名にこのメールを転送しなければ、近いうちに命を落とすという内容だ。
くだらないイタズラだと思っていたが、その2週間後、クラスメイトが自殺した。
彼は呪いのメールを無視したのだという……。


呪いのメールの謎を解く学園ホラーミステリー。
主人公が呪いのメールにどのような対応をするかによって、9種類の結末へ分岐します。

1周目はあえて呪いを信じる方向でプレイしてみましたが、呪いのメールがじわじわと拡散され、主人公の周囲を侵食していく様は、なかなか怖かったですね。

現実で有り得そうなシチュエーションだけに、自分ならどうするだろうか、やはり怖くて転送するかもしれない……などと考えながら、感情移入できました。

どちらかというとホラーよりミステリー色のほうが強めで、クリアしてみると意外にも爽やかな青春物語でした。

1周目はセーブ・ロードが出来ず、1周目を終えて初めてタイトル画面が出る仕掛けになっています。

LiveMaker作品の場合、選択肢時のセーブデータの区別が付かなくて困るのが常だったのですが、本作はセーブデータに選択肢の内容が判りやすく記載されていて親切でした。


【HP】雨夜曲切 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】周:20分/総:1時間半 
【ツール】LiveMaker 
【容量】19MB 
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カテゴリ: ホラー・オカルト  ミステリー 

□□刹役纏シニ柵往ク□ョ (モジバケ)

mojibake

ある休日の深夜、高校生の彼は自室でネットサーフィンに耽っていた。
健全な男子らしくエロサイトに見入っていた彼は、ふと不審なリンクに気付く。
リンクのタイトルは『□□刹役纏シニ柵往ク□ョ』と文字化けしており、どんなサイトへ繋がっているのか見当もつかない。
好奇心でリンクをクリックしてみると……。


ネットを題材にしたショートホラー。
文字化けしたリンクから恐ろしい日記サイトへ辿り着いてしまった男子高生の物語。

概ねオーソドックスな流れですが、[視点]の仕掛けはオッと思わせてくれました。
お約束とはいえ、ついプレイ後に後ろを振り返りたくなってしまったりして。

可愛らしい萌え絵で、恐怖の対象であるはずの■■も普通に可愛い男の子なので、特に怖くはありません。
どちらかというと、ホラーシナリオよりも男の子の可愛さのほうが印象に残る。

ホラーと萌え絵の両立は気になる課題ですね。


【HP】霸 ~ The dark portion of the moon 
【DL】ふりーむ! 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】8分 
【ツール】NScripter
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カテゴリ: ホラー・オカルト 

隣の異界

tonarinoikai

先に断っておきます。
この話には幽霊も出てこなければいわゆる「怖い人」も出てきません。
あの出来事が何だったのか、私には今もわかりません。
もし今から私が話す話を聞いて、「それはこういう事だ」と説明できる方がいるなら、逆に教えてください。
あれは一体なんだったのか……。


「死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?」の「時空の歪み」カテゴリより抜粋して、サウンドノベル化されたもの。

「テレポの代償」「なくした消しゴムが…」「階段とおっさん」「ワープ」「異界への扉」「■■■」「裏世界」「トイレの闇」「巨頭オ」の9つの短編が収録されています。

いずれも空間や時間を飛び越えたとしか思えないような、奇妙な体験談。

いかにも作り話っぽいものもありますが、ちょこちょこ実話っぽい話も混ざっていて不思議な気持ちになりました。

日常生活の中で、ふと口を開けている異界への扉。
もし自分も迷い込んでしまったら……と思うと、怖いですね。

「テレポの代償」が不気味で好きです。
「巨頭オ」はシュール(笑)


【HP】トラベルミン 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】15分 
【ツール】吉里吉里2/KAG3 
【容量】15.6MB 
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カテゴリ: ホラー・オカルト 

たおきであった怖い話-体験版-

「今回のAF(エイプリルフール)は学怖でいこうと思う」
その一言がきっかけで、アキナは怖い話の聞き手をやらされることになった。
アレに指名された以上、アキナに反論することは許されていない。
先輩たちは去年も一昨年も殺し合いだったと聞く。
それよりはマシだと思って、やり遂げるしかないのだろう。
アキナは覚悟を決めて、部室の扉を開く。
長い一日が始まろうとしていた……。


2010年エイプリルフール限定ゲーム。
「たぶんおそらくきっと」の作品キャラで『学校であった怖い話』をパロった怪談ホラー。

『憧恋』のアキナが聞き手として、
『きゅうけつきのよみち』のせち、『欠けた記憶は悪魔』の昌、『Once more』の優希、『奥様は惨殺少女』のさゆり、『包丁さんのうわさ』の優秋、『妖華子譚』の華世が語り部として登場。

彼ら6人の語り部が、それぞれの作品に沿った恐怖エピソードを語っていきます。

語り口などが如何にも学怖風に仕立てられており、それらしい雰囲気が出ていました。

ただし、語り部たちの怪談にはロックが掛けられているので、彼らの話を聞くには、各作品に関する質問に答える必要があります。
各作品をクリアしていれば普通に答えられる質問……のはずなのですが、プレイしたのが数年前とかだと、結構忘れていて参った。

ロックを解除しなくても一部の怪談とエンディングを見ることは出来るので、初見の人でも一応楽しめるでしょうか?

たおき作品も学怖も両方知らない人には向いていないかも。


※配布終了

【HP】たぶんおそらくきっと
【ジャンル】ホラーパロノベル 
【プレイ時間】30分 
【容量】16.7MB 
【ツール】NScripter 
【備考】2010/4/1-限定配布
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カテゴリ: ホラー・オカルト  April2010年作品 

雪女

高校三年生の都築渉(つづき・わたる)は、幼少時に交通事故で母親を亡くして父親と二人暮らし。
大らかな父親と気心の知れた友人に恵まれ、平穏で幸福な日々を過ごしていた。
いつも通りの退屈で平凡な毎日。
しかし、何かがおかしい。何かが──……。


平凡な学園モノの皮をかぶったホラーノベル。

陽気な親友、人懐っこい後輩、気さくな保健医、お茶目な父親。
よくある学園ボーイズものかと思いきや、あるきっかけで彼らは豹変し、一転してダークな展開に。

ホラーとしては、後輩の須川ルートがじわじわとくる怖さで面白かった。
明るく無邪気に渉を慕ってくる後輩の心に隠された闇もさることながら、主人公の渉の存在そのものが一番怖かったりして。
渉の首×××ENDはシュールすぎる(笑)

なかなかエグい残酷表現も多くて楽しめました。

全体的に殺伐としているシナリオの中で、父親ルートは少し泣けた。
タイトルの「雪女」は、些細な事でこれまでの幸福を一瞬にして失ってしまう様を喩えたもので、直接ストーリーに関わってくるわけではありませんが、父親ルートは「雪女」を思わせる哀しい結末でした。


【HP】各命堂(閉鎖) 
【ツール】Yuuki!Novel 
【容量】33.2MB

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カテゴリ: ホラー・オカルト  学園 

ゆとり教育

yutori

夏も終わりかけたある日、私と友人は地元で噂の心霊スポットに出かけました。
そこには、恐ろしい“呪い”が存在したのです……。


現代社会の歪みにメスを入れた、戦慄の社会派ホラー(?)
「死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?」より、「ゆとり教育」をサウンドノベル化したもの。

読みながら「いや、それ、おかしいよね?」と思ってはいるのですが、なぜか半信半疑のまま、最後までホラーとして読んでしまう不思議。

最後まで読み終えてポカーンとしながら、ふとタイトルを見て、「あ、なるほど(笑)」と納得。

いかにもホラーらしい雰囲気と演出に流されて、すっかり騙されました。
ブラックかつシュールかつアホで笑った。

いやあ、ゆとり教育って本当に怖いですね(笑)


【HP】トラベルミン 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】3分 
【ツール】NScripter 
【容量】7MB 
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カテゴリ: ホラー・オカルト  シュールギャグ 

山荘で

有給休暇をとって山中を一人で旅していた俺は、猛吹雪のせいでロッジで立ち往生する羽目になった。
あげく、雪で送電線が切れてロッジは停電。
暖房も切れたため、暖炉のあるラウンジで暖まっていると、三人の宿泊客がやって来た。
俺は彼らと退屈しのぎの怪談話をすることに……。


主人公と宿泊客たちが、それぞれ怖い体験談を語って聞かせます。

怪談自体はそれほど怖くはないのですが、怪談話の後に主人公を襲う恐怖が、なかなかのもの。
恐怖画像が良い感じに怖くて、ゾクゾクきました。

エンディング毎に少しずつ主人公の過去の断片が見えていき、5種類のエンディングを全て見ると選択肢が増えて真相エンドへ。

三人の宿泊客]の正体は彼らの登場時に早々に予想できてしまったので、オチとしては弱かったのですが、エンドロール後の更なる真相には、なるほどと納得。
ラストの電話は悲しいですね。

くどい強制ウェイトとエンドロールのスキップ不可は相変わらず。


【HP】MINARAI SUIFU 
【ジャンル】ノベル 
【プレイ時間】周:5分/総:30分 
【容量】20.4MB 
【ツール】吉里吉里2/KAG3
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カテゴリ: ホラー・オカルト