ノベルログ

フリーゲームのノベル・ADVのレビュー(感想)など

カテゴリ:同人ゲーム

星影神楽(ほしかげかぐら)

hosikage

星影村で禰宜(ねぎ)を務める結影(ゆかげ)家の一人娘である祈典(いのり)は、失踪した父の日記を読み、結影一族と異形の怪物“闇宮検校”(やみみやけんぎょう)の因縁を知る。
最愛の父を取り戻すため、祈典は結影家に代々伝わる妖刀“鬼宿丸”(たまほめまる)を手に、闇宮検校のもとへ向かうが……。


3Dアニメーション触手陵辱ノベル。R-18。

神社の一人娘が異形の怪物を征伐しに行き、逆に囚われて犯されます。
ヒロインのみフルボイス。

下半身裸の状態から陵辱開始で、上半身の服も一瞬で脱がせて真っ裸にしてしまうので、いまいち興が無い。
スカートやブラウスや下着の中に触手が入り込んでモゾモゾ・グネグネやるところも見たかった。
服の中に入り込んでいく「侵入感」こそが触手の醍醐味の一つだと思うので、最終的には全部脱がせるとしても、その過程をもっと楽しみたかったのですが、3Dでは難しいでしょうか?

胸を弄ったり口を犯したりもしていますが、基本的にはひたすら下半身でズポズポ出し入れを繰り返しているので、もう少しバリエーションが欲しかった気もします。
同じズポズポにしても、四つん這いにさせてみるとか、まんぐり返しさせてみるとか、体位の変化も欲しかった。

3Dだと、どうしても絵的には大味になってしまうので、そのぶん、もっとシチュエーションに工夫があれば良かったかもしれません。

触手ゲーにはヒロインをとことん壊すハードなものも多いのですが、本作では特に残酷な行為は無く、至ってソフトな内容で安心しました。
触手三兄弟がヒロインを孕ませる気満々で、しつこく「孕め」「孕め」言っているので、グロい産卵シーンが来たらどうしようかしらんと警戒しながらプレイしていましたが、それも無くてホッ。

最後にはヒロインのまさかの逆襲(笑)があったりして、陵辱ゲーのわりには後味は悪くありません。


【HP】isnchi 
【対象】18禁
【価格】1,050円(税込)
【ジャンル】ノベル(選択肢なし)
【プレイ時間】20~25分
【ツール】NScripter
【備考】セーブ無し、動画閲覧あり

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カテゴリ: 同人ゲーム  R-18 

ファントムリム 魔怪篇 下

phantom4

御劔(みつるぎ)の奇襲を受け、傷つき倒れる雪鬼姫(ゆきひめ)。
さらに鈴彦姫も攫われ、魔怪は窮地に陥る。
錬治は雪鬼姫のために、自らの記憶の扉を開けることを決意するが……。


三部作予定の第一部下巻。

これまでの「御劔神道」VS「魔怪」の対立に加えて、「神呪寺」という第三勢力が新たに登場しました。
御劔神道を遥かに凌ぐ、日本の霊的支配を担う一大密教ネットワーク。
この巨大勢力が人間と魔怪の対立にどのように関わってくるのか、見物ですね。

サラリーマンとして完璧に人間社会に溶け込んでいる土蜘蛛、和風ゴスロリ少女の鵺(ぬえ)、神呪寺の任務より限定フィギュアを優先する外人オタクの雷蔵などなど、また個性的なキャラがたんまり増えました。
下巻だけで新キャラ8人。
御劔のおかっぱ少年の南北も生意気で可愛い可愛い。

中でも、真打ち登場の佐須良姫(さすらひめ)は強烈でしたね。
人間でありながら、あまりにも異形なその姿に背筋が寒くなりましたが、話してみると案外理性的で、味方としては頼もしい存在かもしれない。

傷を負いながらの逃走、鈴彦姫の誘拐など、魔怪にとって危うい状況が続く下巻ですが、どんな危機も冷静沈着に切り抜けていく雪鬼姫の機転と統率力には惚れ惚れ。
こんなにも美しく有能な彼女が、常に錬治を気遣い、大事にしてくれているわけですから、錬治が骨抜きになるのも解ろうというものですが、このあたりから、何やら嫌な予感がじわじわと。

魔怪篇上巻では、人間たちに見殺しにされそうになっていた錬治を雪鬼姫が救い、魔怪たちが温かく迎えてくれました。
平穏な生活を願う心優しい魔怪と、魔怪を排斥しようとする冷徹な人間──そのような構図が描かれていました。
しかし、下巻に入ってから、ほんの少しずつ違和感が混ざり始め……。

「これは……来る……来るぞ……」と思いながらプレイしていたのですが、やはり下巻ラストで来た~~~

いやあ、清々しいほどの見事な[切り捨て]っぷりでしたね(笑)
管狐を助けた心温まるエピソードも、見るも無惨に砕け散りました。

次回の「御劔篇」では錬治はさぞかし辛い立場に置かれるでしょうけれど、まあ、自業自得ですね。
もし善良な主人公がこのような目に遭っていたら同情しただろうと思いますが、錬治の人格を思うと、せいぜい痛い目に遭って成長してね、というところか。
下巻を読了した後に、上巻で魔怪たちにモテモテな錬治さまを読み返すと、また別の意味で楽しめます。


【HP】九字 
【ジャンル】伝奇ノベル(選択肢なし)
【価格】735円(税込)
【プレイ時間】3時間 
【ツール】吉里吉里2/KAG3
novellognovellog │  
カテゴリ: 同人ゲーム  伝奇・異能・活劇 

Knight of Trust

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ブルグミュラー王国の騎士団長ゲルドは、先王の代から仕える実直な騎士。
戦場から帰還した日、ゲルドは若き少年王エレンから城に謀反の動きがあることを知らされ、身辺警護を依頼される。
それはすなわち、ゲルドが今の騎士団を抜けて王の近衛兵になることを意味した。
「ゲルドさん、ずっと俺の上官でいてくださいね」
戦場で部下のシュミットと交わした約束が脳裏をよぎる。
ゲルドの選ぶ道は……?


ブルグミュラー王国の謀反事件を巡る、王と側近と騎士のドロドロ愛憎物語。BL18禁。

女性向け作品の割に戦闘描写がしっかりしていて、残酷描写にも遠慮が無いので、血と骨と肉がギチギチでミチミチな、苛烈なガチンコバトルを楽しめます。
Fateなどの活劇系シナリオが好きな女性にお薦めかも。

主人公のゲルドは、ちょっぴりオツムの弱い騎士歴20年の中年ヒゲ親父。
攻略対象の全員から好かれまくり片想いされまくりなのに、これっぽっちも気付かない超絶おニブさん。
彼がここまで鈍感でなければ、おそらく事件はさっさと解決したであろう。
一応、肉体的にはゲルドが総攻めということになっていますが、むしろ精神的には総受けなのでは。

特筆すべきは、攻略対象の一人、騎士団の部下シュミットの徹底したヤンデレっぷり。
10年前ゲルドに命を救われて以来、ずっとゲルドにぞっこん☆LOVEだったシュミットですが、
ゲルドがエレン王の依頼を受けてシュミットの傍から離れたことで病みスイッチが入り、
ゲルドを自分のものにするために、しつこくヌッ殺しに来ます。

ライターさんがこのシナリオを書いた当時は「ヤンデレ」という名称をご存知ではなかったそうですが、シュミットのゲルドに対する常軌を逸した愛と病みっぷりは見事にヤンデレを体言しており、ヤンデレスキーとしては、わくわくしっぱなしでした。


【1周目:エレン】

1周目はワケありな出生を持つ少年王エレンルート。
襲い来る造反者たちからエレン王を守り、首謀者を倒す王道シナリオです。

序盤からいきなりシュミットが飛ばしており、ヤンデレ絶好調。
愛ゆえにゲルドを殺す気満々のシュミットと、そんなシュミットに戸惑いを隠せないゲルドの戦いは、いろいろな意味で楽しかった。
以前のシュミットに戻ってほしいと願うゲルドの甘さを一蹴するシュミットにゾクゾクしました。

エレンルートでシュミットを救うのは諦めましょう。
下手にシュミットに情けをかけると、ゲルドさん好き好き言われながら刺されまくるので注意。

ラストバトルで絶体絶命のピンチからゲルドの機転で大逆転!の場面は燃えた。
ゲルドが頭を使って成功した唯一の事例のような気がする(笑)

肝心のエレン王に関するストーリーは、いまいち印象が薄かったような。

しかし、ゲルドとエレンが互いに想いを抑え、王と騎士として在り続けようとするノーマルエンドは物悲しくて好きです。


【2周目:カイン】

2周目はエレン王の側近カインルート。

このルートでは、ゲルドがエレン王の身辺警護の依頼を断り、シュミットの傍から離れることも無いため、シュミットとの関係は驚くくらいに和やかです。

1周目のシュミットがいきなり病んでいたので、そちらのイメージが先行してしまいましたが、本来はこんな穏やかな関係を10年間ずっと続けてきたのですよね。
ほのぼのと仲の良い二人が微笑ましすぎる。

ゲルドに好きな人(カイン)ができたと知っても、変わらず穏やかなシュミットに驚いてしまいました。
てっきり、また狂うのかと思いましたが。
どうやらゲルドが「好きな人ができた」ことをシュミットにきちんと打ち明けてくれたことが、シュミットを安堵させたようです。
そんなのでいいのか。そんなので。
あまりにもシュミットの望みがささやかすぎて、泣けてきます。

カインルートのラスボスはエレン王。
疑心暗鬼に陥ったエレン王がカインを疑い、ゲルドを疑い、ついには正気を失います。

ちょっと嘘情報を吹き込まれただけで、長年信頼してきた大事な側近のカインをあっさり切り捨てるエレンが唐突すぎて理解できませんでした。
魔女の血のせいとか説明されても、納得しにくい。
エレンがカインを疑わざるを得なくなるまでの葛藤を多少でも書いてくれたら、もう少しエレンに理解を示すこともできたかと思います。

トゥルーエンドは哀しい結末ではありますが、ゲルドの意思を継いだシュミットの存在がエレン王の救いになりました。
なんだかシュミットがまともすぎて、眩しいです。
そんなにまともでいいのか、お前。

そんなこんなで途中までは感動していたのですが、[輪廻転生したゲルドとカインが現代日本で運命の再会]というオチは、かなり微妙でした。これのせいで一気に安っぽくなってしまった。
ライターさんがゲルドとカインに救いを与えたかったのも解るのですが、正直、余計なことをしちゃったなという感じです。


【3周目:シュミット】

3周目は真打ちシュミットルート。
シュミット視点のシナリオとなっており、ゲルドさん好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き~状態のシュミットの心の内を包み隠さず知ることが出来ます。
こいつ本当に朝から晩までゲルドのことしか考えてねえ。

ゲルドを想いながら自慰をしたり、ゲルドの部屋を覗いてハアハアしたりとキモさ全開のシュミットを楽しめますが、その度に自己嫌悪どっぷりなシュミットを見ると、ちょっと可哀相になってしまう。
病みスイッチさえ入らなければ、きちんと理性も倫理観もある子なのですよね、一応。

むしろシュミットのことだから、ゲルドの留守中に彼の部屋に忍び込んでパンツを頭にかぶっていてもおかしくないと思っていましたので、たかが扉の隙間からゲルドの部屋をちょっと覗いた程度で自己嫌悪に陥っているシュミットの可愛らしさに驚いたくらいです。

ゲルドとの関係が壊れることを恐れ、10年間、自分の想いを抑え続けてきたシュミット。
上官と部下の距離を保ち、部下としてゲルドの隣にいることのできる今が幸せだと自分に言い聞かせ、それでもゲルドへの想いは増すばかり。

よくぞまあ10年間もこんな日々を続けてきたものだと感心しますが、
そうやって抑えて抑えて抑えてきたものが、ゲルドの心無い言葉とベルンハルトの追い討ちによってぶっ壊れ、1周目のスーパーヤンデレシュミットに至るわけです。

後半は概ね1周目の展開をシュミット視点でなぞる形で進行し、ゲルド視点では知ることのなかった謀反事件の裏側が描かれます。
シュミットのプッツン後の狂った思考回路が細やかに書き込まれており、かなり楽しい。

トゥルーエンドを見るためには5つ全てのフラグを立てる必要がありますが、トゥルーから外れたシナリオもヤンデレ的に外せない内容となっていますので、お見逃しの無いように。
シュミットがゲルドの部屋で自慰をしてご機嫌な「自慰・エクストラダメージケア」は、シュミットが正気だった頃との対比にもなっていて面白い。
もちろん、シュミットがゲルドを犯して殺して××するエンディングもあります。

トゥルーシナリオのラストバトルは、まさかのシュミットVSベルンハルト。
ゲルドと真正面から向かい合い、自分の根底に気付くことのできたシュミットが、ゲルドを護るため、ゲルドの信じるものを護るため、謀反の首謀者ベルンハルトと戦います。
これには大いに燃えましたし、感動しました。
あの駄々っ子が、こんなに成長して……(涙)

ヤンデレものの場合、病みっ子が狂ったまま終わるパターンが多いせいか、なんだかシュミットの成長にやたらと感動してしまった。

シュミットの決意。シュミットの戦い。シュミットの出した答え。
『Knight of Trust』という作品の最後を飾るにふさわしいシナリオだったと思います。



システム

普通の吉里吉里システムで、ノベルゲームに必要な機能も一通り揃っており、とりたてて不便はありません。
あえて言うなら、エンディングリストにバッドエンドも収録してほしかった。
大抵のプレイヤーはバッドエンドも全て収集したいと思うでしょうけれど、その目安となるものが無いと収集しにくいです。
個人的に好きなバッドエンドも多かったので、形に残らないのは寂しい。
できればエンディングリストにエンディング回想も付けていただけたら、なお親切でした。



サウンド

「Knight of Trust -Acoustic version-」の曲が好きですね。

なかなか良い曲が揃っていますが、音楽鑑賞が無いのが残念。
男性向けの同人ノベルでは大抵どこのサークルさんもゲームに音楽鑑賞を付けてくださっているのですが、なぜか女性向けだと、ほとんど見かけませんね。
なぜでしょうか。付けてほしい。



総評

良いヤンデレゲーでした。
事件そのものは至って単純ですが、それを取り巻く男たち(主にシュミット)の愛憎心理が楽しかった。
本作のタイトルは、『Knight of Trust ~好き好きゲルドさん~』がよろしいのではないかと思います。


【製作HP】TEAM HATSUSHIBA WEB
【価格】イベント価格:1500円、ショップ価格:1900円
【プレイ時間】周:2時間半~3時間/総:10~11時間
【ツール】吉里吉里2/KAG3
【スチル】76枚(差分除)
【音楽】主題歌「Knight of Trust」、エンディング「雲間の青」
【備考】OPムービーあり、WEB体験版あり
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カテゴリ: 同人ゲーム 

やんデレ -ダイスキ ダカラ ■シタイ-

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イケメン高校生の昴は、ヤリたい盛りの男の子。
女の子にモテてはいるが、幼馴染の沙紀がベタベタつきまとってくるせいで、特定の彼女を作ることができない。
そんなある日、昴の両親が7泊8日の海外旅行へ出かける。
口やかましい親の束縛から逃れ、一週間自由の身となった昴は、手始めに性欲の捌け口として沙紀とセックスしてみることに……。


今流行りの「ヤンデレ」エロゲー。R-18。
ヒロインが全員ヤンデレ(病んでるデレ)な学園サイコホラー。

代表的なヤンデレとして挙げられる『School Days』の桂言葉などは、救いの無い苦しい状況に追いつめられて次第に精神が病んでいくパターンですが、本作のヒロインたちは至ってシンプルです。
全員、元から真性のサイコさんたち。
主人公がヒロイン全員にモテモテなハーレム状態から始まり、徐々にヒロインたちが病んでいる面を見せ始め、ホラーな展開になっていきます。

主人公の昴は、女の子を性欲の捌け口としか見ていない軽薄な男。
顔だけはイケメンなので、馬鹿な女の子たちはそれに騙されるようです。
かなり最低な性格の主人公なので、ヒロインたちに酷い目に遭わされるのも自業自得というもので、特に可哀相ではありません。

ヤンデレ作品にはろくでもない性格の主人公が多いようですが、やはり主人公がそういう性格でないと、ヒロインも病んでくれないのでしょうね。
きちんと人の気持ちを思いやれる聡明な人物が主人公なら、そうそう悲劇も起きないのでしょう。

シナリオのボリュームは無く、共通ルートが2時間、各ヒロインルートが15分程度。
共通ルートからヒロインルートへ入り、さあ本番か?と思いきや、後はエンディングへ直行するだけなので、少々物足りなく感じました。

ヒロインENDは各ヒロインに2つずつありますが、まさに殺るか殺られるかの二択。
狂いまくったヒロインに愛ゆえにヌッ殺されるか、ヒロインを殺して犯罪者になるか。
つまり、そこまでヒロインとの関係が深くなってしまうと、もはや助かる道は存在しないわけです。恐ろしや。

主人公の家に不法侵入したり、盗聴器を仕掛けたりと、ヒロインたちの異常な行動は様々ですが、最終的には皆、スプラッタなオチへ辿り着きます。
体内から抉り出した臓物などがスチルで鮮明に描き込まれており、しかもそれが800×600の大画面でドドーンと表示されるため、グロ耐性が無いと結構キツい。

グロは確かにショッキングでインパクトがありますが、主人公が精神的にじわじわと追いつめられていくサイコホラーな面を期待していた人には、少しばかり当てが外れるかも。


【宮内 沙紀】(武器:チェーンソー)
yandere11
昴の隣の家に住んでいる幼馴染。
メインヒロインだけあって、昴への愛と執着はヒロインの中で最も強い。
愛と殺意が紙一重。
沙紀を裏切ると、容赦なくチェーンソーでヌッ殺される。
一応、正統派ヤンデレか。

「わたし、昴ちゃんがいないと生きていけないよ……。昴ちゃんのことダイスキなの……ねぇ、昴ちゃん。昴ちゃん、昴ちゃん、昴ちゃん……」

【菊下 優美】(武器:包丁)
yandere14
昴のクラスの担任教師。
こんな教師いねええー。と思わずツッコみまくり。
仮にも教職に就いている成人女性とは思えないほど、昴へのアタックが幼稚で露骨すぎて、どうにも浮いています。
ネタ系エロゲーとはいえ、最低限のリアリティは欲しいような。
最初から既に常識の無いキャラだったので、病み化する前と後の差があまり感じられず、ヤンデレ的にもいまいちでした。
愛のカニバリスト。

「早く、あなたと一緒になりたいの……。これでずっと、ひとつになれるわ……」

【斉藤 舞耶】(武器:カッター)
yandere17
昴の後輩。
痛いのが快感な超絶Mっ娘。
グロさと痛さにかけては、この娘のルートが最凶。
見ているこっちまで痛いから、やめてええええええ。
他の二人のヒロインが昴への愛ゆえに狂気へ陥っていくのに対し、この娘はひたすら自分の快楽を追及。
ある意味、すがすがしい。

「先輩……エッチをしてほしいです……。いっぱい、いっぱい、痛くして欲しいです……」


システム

全てのエンディングが漏れなくデッドエンド。
本作品において、誰も死なずに終わるエンディングは存在しません。
(沙紀の監禁エンドは直接殺されるわけではありませんが、あの状態で監禁され続けたら、遠からず死ぬでしょうね)

共通ルートで選んだ選択肢によって、三人のヒロインのルートへ分岐します。
普通に一人のヒロインと仲良くしていれば、そのヒロインのエンディングへ行けるので、ヒロインENDを見るのは簡単。

その他のエンディングは、分岐の匙加減が微妙?
別のヒロインに偏るとそちらのエンディングへ行ってしまうし、沙紀に偏りすぎるとチェーンソーで惨殺される。
CGリスト6ページ目の分岐は、かなり判りにくかった。
まさか[別ヒロインルートからの派生エンド]とは思わず、[ヒロインルート]に入った時点でやり直していましたよ。とほほ。

エンディングリストなし。音楽鑑賞なし。シーン回想なし。
エフェクトとエンドロールをスキップできないため、繰り返しプレイが不便です。
特に優美の深夜訪問場面は、ほぼ丸ごとスキップが止まるため、プレイする度に長々と見せられてウンザリしました。

文字に影が付いていて、微妙に読みにくい。
読めないというほどでもないのですが、ひたすら文字を読み続けるノベルゲームでは、文字が“少し”読みにくいだけでも、結構なストレスでした。
しかもフォント変更不可。
文字は変に飾るより、読みやすさを優先してほしい。

CG鑑賞リストは、差分を全て並べる形式です。
CGリストの6ページ目では、どう見ても3枚の同じスチルが二重に掲載されているように見えるのですが、よくよく注意して念入りに見比べると、色彩の明るさが微妙~~に違うのですね。
ほとんど間違い探しですね。

タイトル画面の「ダイスキ ダカラ ■シタイ」の部分をクリックすると、ブラックジャックのミニゲームへ。
ヒロインたちとブラックジャックで対決できます。
最初は「なぜにミニゲーム?」と思いましたが、プレイしてみると、勝っても負けてもヌッ殺されるヤンデレらしい内容で楽しめました。
何故こんな判りにくい場所にミニゲームを隠しているのかは疑問。
普通に置いておけば良いのに。


サウンド

OP「ダイスキ」は、可愛くポップな歌&ムービーに見せかけて、何気に怖い内容で良い。
なかなか中毒性があって、つい何度も聴いてしまいます。
サビの「好きで好きで好きで好きよ離さない~♪」が脳内でエンドレスリピート中。

コンフィグにボイスの音量調節があるのに、シナリオを進めていっても一向にボイスが出てこないので、不良品か?と疑いかけましたが、結局ボイスが入るのは各ヒロインENDの最後の一言だけでした。
唐突に入る中途半端なボイスに、びっくりしてしまった。
こんなに不自然な形でボイスを入れるくらいなら、いっそ全く無いほうがマシだったような。
ミニゲームのブラックジャックはフルボイスで楽しめました。


総評

あっさり終わる小品。
ボリュームが無いのが残念ですが、下手にシナリオを広げると、そのぶん完成時期も遅れるでしょうからね。
こういうブームに乗っかったゲームは、その時期に出さないと意味が無いわけで。
ちょうどヤンデレが本格的に世間に浸透し始め、ヤンデレアニメやヤンデレ書籍が出始めた今頃に、きちんとゲームを完成させるあたり、上手いと思います。

シナリオに深みなどはありませんが、わかりやすくシンプルに「ヤンデレ」シチュエーションが詰め込まれたゲームです。
お手軽にヤンデレを体験できるエロゲーとしては、ちょうど良いでしょう。
ヤンデレが好きな人、ヤンデレに興味がある人なら、買ってみても損は無いのでは。
ただし、グロ注意。



【製作HP】CAT'S CAFE(猫丸堂)
【対象】18禁
【価格】1680円(ショップ価格)
【プレイ時間】周:2時間/総:4時間半
【ツール】吉里吉里2/KAG3
【備考】OPムービーあり、WEB体験版なし


2007/11/4: 修正パッチVer1.02(演出の変更/2回目のスタッフロールスキップの選択肢追加)
2007/10/7: モザイクパッチ公開(グロ画像対策)

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カテゴリ: 同人ゲーム  R-18 

Hollow Days -The four days of Sakura-

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間桐桜は毎日つけている日記をきっかけに、四日間が繰り返されていることに気付く。
士郎との穏やかな四日間を終わらせたくない桜は、バゼットを排除してアンリマユを取り込み、カレンを監視下に置いた。
この世界を自分の手で続けていくために……。



『Fate/Hollow Atraxia』二次創作ノベル。R-18。
繰り返す四日間の中で暗躍する間桐桜の物語。

士郎視点の昼パートと桜視点の夜パートがあります。

昼パートは、何も知らない士郎のお気楽お茶の間コメディ編。
無駄に白熱する麻雀バトルやら、カレイド・ステッキ奪還作戦やら、にぎやかで楽しい。
マジカル桜の変身シーンには感動した(笑)
くだらないところばかり凝られていて笑いました。
一方で、ふと気付くとセイバーがいない……などの場面にギクリとしたり。
こうやって少しずつ日常が歪んでいく過程を、もう少しじっくり見たかった気がします。
わずか二周(+α)で終わってしまうのは、物足りなかった。

夜パートは、ブラック桜の調教エロエロ暗躍編。
四日間の世界を永遠に繰り返すために、桜は障害となるセイバーや凛たちを次々と自分の肉人形にしていきます。
桜が魔術で股間にペニスを生やしたり、なぜかカレンが母乳を放出したりと、滅茶苦茶のやりたい放題。
快楽にぶっ壊れたセイバーたちが「いっちゃう!!いっちゃうよぉっ!!!いくいくいくっ!!!」「感じちゃうぅっ!どこでも感じちゃうのおぉっっ!!」などと雄叫びをあげて人格崩壊しているので、そういうのが嫌な人にはキツいかも。
蟲、スライム、触手なども大活躍。

二周四日目の選択肢によって、トゥルーエンドとバッドエンドへ分岐します。
トゥルールートへ入ると、これまでのギャグ&エロとは一転して超シリアスに。
なぜ桜は、こんなにも「繰り返す四日間」の世界に執着したのか。
トゥルールートでは、現実世界で待ち受ける桜の辛い運命が明かされます。
かなりオリジナルな設定ですが、ディテールがしっかりしているので、さほど違和感なく読めました。
士郎を想いながら日々を懸命に生きる桜の日記は泣ける。

本作のジャケットなどを見るとエロばっかり強調されていますが、意外と真面目に作られた作品でした。
エキセントリックなハードエロを除けば、普通に良いシナリオです。
エロで引いてしまう人が多そうなので、そこが勿体無い。
このようなシナリオなら、エロはもう少し控えめにしたほうが良かったのでは。

桜の一途さ、純粋さ、弱さ、それゆえの狂気。
短いシナリオながらも桜の魅力が詰まっており、桜のファンディスクらしい内容でした。
ジャケット裏面に「敢えて言います。桜ファン必見!」と強気な煽りがありますが、あながち嘘ではないかも。
必見というほどではありませんが、白桜を好きな人にも黒桜を好きな人にもお薦めできます。



【HP】Prosit!
【対象】18禁
【価格】1260円(税込)
【プレイ時間】3時間~3時間半
【ツール】吉里吉里2
【スチル】15枚 (差分除く)
【備考】WEB体験版あり
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カテゴリ: 同人ゲーム  二次創作 

ファントムリム 魔怪篇 上

phantom3

親しい友人だったはずのクラスメイト三人に拉致された錬治。
連れて来られたのは、宗教法人『御劔神道(みつるぎしんとう)』の神社だった。
錬治は御劔の『河守の御三家』の人間であり、幼い頃は河守の力を有していたが、十年前のある日を境に記憶と力を失ったという。
河守の力を復活させるために恐ろしい儀式に晒された錬治は、人間に失望し、魔怪の雪鬼姫(ゆきひめ)に助けを求めるが……。


三部作予定の第一部上巻。
秘められた力を持つ(らしい)主人公の錬治が魔怪と人間の闘争に巻き込まれる物語。

テンポの良いシナリオで、サクサク読めます。
今回の「魔怪篇」では錬治は魔怪サイドに付きますが、人間サイドに付くシナリオもあるのでしょうか?

魔怪のメンバーが皆、非常に人間臭く気のいい奴らで楽しい。

主人公の錬治は、体験版(第一章~第二章)では世の中を舐めたクソガキでしたが、今後少しは成長してくれるのでしょうか。
現段階ではひたすら状況に流されているだけですので、下巻以降に期待してみたいところ。

少々クセのある絵柄ですが、女性キャラも男性キャラも色気があって良い。

本作にはスチルはありませんが、立ち絵を使って演出を駆使されています。
戦闘場面では立ち絵が縦横無尽に動いて目を奪われる一方で、鼠の大群がワサワサ出てきたり、氷の柱が砕けたり、画面に動きがあって華やか。
遥拝殿で蛇帯が出てくる場面もゾクゾクしました。
なかなか臨場感があって面白かった。
こういう手法もアリですね。

また、大量の背景写真も特長。
細かなワンシーンにも漏れなく写真が用意されており、シナリオに応じて次々と切り替わります。
魔怪編上巻だけで何百枚あるのでしょうか。
基本的に写真背景はあまり歓迎しませんが、ここまで豊富に揃っていると文句はありません。

思いっきり続きが気になるところで終わっており、下巻は夏発行予定。
は、早く続きを……。


【HP】九字 
【ジャンル】伝奇ノベル(選択肢なし) 
【価格】500円 
【プレイ時間】3時間 
【ツール】吉里吉里2/KAG3 

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カテゴリ: 同人ゲーム  伝奇・異能・活劇 

涼宮ハルヒの逆転

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第一話 「消えたメイド服」
みくるのメイド服が何者かに盗まれた。
そして、キョンの荷物の中からメイド服付属の靴が発見される。
メイド服盗難の濡れ衣を着せられたキョン。
さらにはキョンの盗難現場を目撃したという証人まで現れて……。
ハルヒはキョンの無罪を証明できるのか?
涼宮ハルヒ、堂々の裁判デビュー!

第二話 「盗撮事件」
放課後、SOS団部室の床で気絶しているみくるが発見された。
みくるの制服ははだけており、周りにはみくるのコスプレ写真が落ちていた。
みくるは昼休みから放課後までの記憶が無いという。
みくるは変質者にイタズラされてしまったのか?
みくるの貞操の行方を探れ!

第三話 「SOS団の危機」
ハルヒに喫煙の容疑がかけられた。
中庭でうたた寝していたハルヒが目を覚ますと、そばにタバコが落ちており、ちょうど手に取ったところを目撃されたらしい。
生徒会は証拠写真も握っているという。
SOS団存続の危機。
自らの潔白を証明するため、ハルヒは法廷に立つ!


『涼宮ハルヒの憂鬱』と『逆転裁判』を掛け合わせた学園裁判アドベンチャー。

弁護士役のハルヒを操作して、証人の嘘を暴きましょう。
証言と証拠品の間には、必ず何らかの矛盾があります。
証言に対して「ゆさぶる」、証拠品を「突きつける」などのアクションを行い、矛盾を指摘して証言を崩していきましょう。

メインキャストは弁護士の涼宮ハルヒ、検事の古泉一樹、裁判官の森園生。
その他、キョン、朝比奈みくる、長門有希、コンピ研部長、鶴屋さん、シャミセン、生徒会長が登場します。

事件は三話とも至って単純。
推理するまでもなく容易に事件の全貌が解り、トリックなども皆無です。
そのわりに、証言のどこで何の証拠品を突きつければいいのか、判りにくい箇所が多い。
回答への誘導が不親切で、正解ポイントを特定し辛く困りました。
証言と証拠品の矛盾を突きつけるだけでなく、一部連想ゲームみたいなものまで混じっているので、ややこしい。

古泉はハルヒと相対する検事役であり、いちおう重要なポジションのはずなのですが、ほとんど存在感が無くて残念でした。
印象的なパフォーマンスをするわけでもなく、積極的に攻めてくるわけでもなく。
事件が単純すぎて、検事の活躍する余地があまり無いとも言えるでしょうか。
第一話で古泉がキョンを窃盗犯に仕立てようとするのも違和感がありました。

一方、最終話にラスボス検事として登場する生徒会長は、『逆転裁判』の狩魔豪の言動をトレースしているため、嫌でも存在感があります。
キャラ的に、生徒会長の表の顔ともさほどかけ離れているわけではないので、キャスティングとしては成功のうちでしょうか。
生徒会長の裏アイテム「煙草」が、ここで使われるとは。
ちなみに、生徒会長は原作の『涼宮ハルヒの憤慨』(2006年5月発売)にて初登場した新キャラで、アニメ(第一期)には未登場です。

最終話で猫のシャミセンが証言台に立つエピソードは、なかなか上手かった。
猫が人語を喋り、事件の証言をする。
ハルヒがキョンを信じ、願ったからこそ起こる奇跡。
『涼宮ハルヒ』シリーズだからこそ出来るエピソードです。
このあたりは、もう少し盛り上げてほしかったような。


グラフィック

ハルヒが書類を手で示す成歩堂ポーズ、古泉が一礼する御剣ポーズなどがありますが、やはりここはアニメーションで見たかった。
成歩堂の書類叩きは、あの手首のスナップが良いのですよね。
御剣のキザな礼は、あの大仰な一連のモーションが良いのですよね。
静止画だけを見ても、いまひとつ物足りない。
肩をすくめて首を振る御剣モーションも見たかった。
アニメーション付きの『逆転裁判』二次創作ゲームがフリーで既にあるので、そちらと比べると、どうしても見劣りします。

裁判官が木槌を叩くシーン、傍聴人がザワザワ騒ぐシーン、無罪判決後の歓声などもありません。
傍聴人はともかく、裁判官の木槌は欲しかった。
青背景の決め場面も、きちんと背景を流れるようにしてほしい。

校内裁判所の背景は普通ですが、それ以外の背景は加工が汚い。


サウンド

もっと効果音を随所でビシバシ使っても良かったのでは。
『逆転裁判』の魅力の一つである効果音は非常に重要ですが、本作はその点で物足りなさを感じました。

アニメの声と似ていなくても良いので、「意義あり!」のボイスも欲しかった。
ボイス無しの「意義あり!」は何か寂しい。

BGMは作風と合っていて、わりと良い感じ。
一部、逆転裁判とハルヒアニメのアレンジ曲もあります。


システム

セーブは裁判前のセーブポイントのみ。
セーブスロットが一箇所しか無いため、各話の途中データを残すことは出来ず、上書きしていくのみです。

尋問中のメッセージ送りとコマンド操作はキーボード不可。
スキップはCtrlキーの長押しのみ。
バックログなし、BGM・SEの音量調節なし、文字速度の調節なし、自動文字送り機能なし。

いまどきフリーゲームでも滅多に見かけないほどの粗悪なシステムに驚きました。
証言を修正した後、証言の続きからではなく最初に戻ってしまうのも不便です。
さらにはCG鑑賞も音楽鑑賞も無く、見事なほどの無い無い尽くし。


総評

あっさりしたオーソドックスな作りです。
ほどよくハルヒで、ほどよく逆転裁判。
逆転裁判として見ると、あれが足りない、これが足りないと思ってしまいますが、ハルヒのパロディゲームとしては、こんなものかも。

もともとの逆転裁判の法廷システムが良く出来ているせいか、逆転裁判のパロディゲームで並外れてつまらない作品はあまり見かけませんが、本作も同様です。
『涼宮ハルヒの憂鬱』を好きな人なら、それなりに楽しめるでしょう。

ただ、あまりにもボリュームが無さすぎる上に、システムまわりも酷い有様で、1470円の価値があるかどうかは、少々疑問です。


【HP】CUBE TYPE
【価格】1470円(ショップ価格・税込)
【プレイ時間】1時間半/(第一話)20分、(第二話)20分、(第三話)50分
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カテゴリ: 同人ゲーム  二次創作 

おぎちん~第一回荻上がふたなりだったらどうするか会議~

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椎応大学現代視覚文化研究会──通称「現視研(げんしけん)」では、現在、白熱したミーティングが繰り広げられていた。
コミックフェスティバル(通称コミフェス)に向けて同人誌を作ろうと企画したものの、当初に予定していた締切りを過ぎても全く原稿が出来ていないのである。
罵り合う笹原と久我山を一喝し、咲は「7月30日までに10ページの漫画を描きなさい」と宣告する。
締切りまで、あと5日。
果たして現視研メンバーは同人誌を完成させることが出来るのか?


『げんしけん』二次創作。R-18。
荻上ふたなり同人誌制作アドベンチャー。

荻上を操作して、現視研の皆と協力しながら、「くじびきアンバランス」(通称くじアン)の同人誌を作ります。

期間は締切りの7月30日までの6日間。
締切りを過ぎると8月5日まで延ばすことが出来るので、実質11日間。

荻上の行動パターンは、「修羅場(久我山宅)」「気分転換(部室)」「現実逃避(自宅・街)」の3つ。
朝・昼・夜に行動を選択し、それぞれの移動先でイベントが発生します。

シナリオ

漫画描き経験のある荻上、責任者の笹原、絵担当の久我山の3人が中心になって、同人誌を作ります。

台割からプロット、ネーム、下描き、仕上げと順を追って作業していくわけですが、一つ一つの工程が具体的に書かれていて、なかなか興味深い。
初心者の笹原に荻上がプロットのアドバイスをしたり、線のクリンナップについて教えたりと、同人誌制作講座のような趣きもあります。

同人誌制作に携わる荻上の気持ち、絵を描けない笹原の悩み、それらを見守りサポートする斑目たちの様子などが意外と真面目に描かれており、共感する部分もありました。

斑目はムードメーカーとして使い勝手が良いのか、よく登場します。
荻上と部室で二人きりになった斑目が、間がもたなくて特撮オタトークを炸裂させたり、素直になれない荻上にアイスを奢ってくれたり、斑目&荻上コンビが何気に可愛い。

他にも久我山が朽木をからかって遊んだりして、原作には無い一風変わった組み合わせを楽しめました。

咲に対する斑目の微妙な気持ちを描いたイベントもあり、少し切なくなったりも。
斑目&咲のイベントをもう少し突っ込んでほしかった気がしますが、これは荻上メインのゲームですので、仕方ないのでしょうか。

ミートパイを差し入れた田中に斑目が「『君色の永遠』ネタか!」と突っ込んだり、朽木のクトゥルフネタに反応した荻上が倉本菫の『魔界三国志』を読んでいたことを暴露してしまったり、ガンガルファーストの「若さゆえの過ち」ネタで盛り上がったりと、オタクネタも満載。
彼らのやりとりや反応が自然で、げんしけんならではのユルくてまったりした独特の空気がしっかり再現されています。

攻略対象は純愛担当の笹原と、鬼畜担当の大野。
パニックになった荻上をなだめながら、幼い頃の妹を思い出す笹原。
そして荻上を女の子だと意識するようになって……という笹原シナリオの流れは、違和感なく読めました。
荻上にさりげなく気を配ってくれる優しさも、笹原らしくて和む。
ただ、恋心に至るまでのイベントが少なく、告白とエッチの唐突感は拭えませんでした。
二人の心が近付いていく過程を、もう少し丁寧に描いて欲しかった。

本作の最大の特徴である「荻上がふたなり」な件については、こういうジャンルだとしか言いようがないような。
既存のキャラにあるはずのないものが付いているので、当然違和感はありまくりですし、そのことについて悩んだり落ち込んだりしている荻上は、原作とは完全に別次元のキャラです。
それを容認できるかどうかは人それぞれでしょう。
荻上のイチモツを大野さんに挿入したり、しごかれたり、しゃぶられたりしていますが、エッチ自体は特にハードでもなく、普通です。

グラフィック

かなり原作の絵に似せられているので、げんしけんファンには嬉しい。
立ち絵のポーズは一種類のみですが、表情の変化はなかなか豊富です。
荻上のジト目や「あうう」の顔、笹原の赤面顔、朽木のとぼけ顔など、原作の絵の特徴をよく掴んでいます。

スチルとは別に、ケーキやゲームソフトなどの小物、ハラグーロのアップなどのカットもイベント毎に挿入され、画面に変化があって楽しめました。

システム

ツールはLiveMakerなので、やや不便。
エンディングリストなし。Hシーンの回想なし。
CGをコンプリートしてもCGモードが100%にならないバグあり。
(後日、修正パッチ追加)

サウンド

BGMはフリー素材。
どの曲もフリーゲームで散々聴いた曲ばかりで、少しうんざりします。
フリー素材を使うにしても、あまり出回っていない曲を探すなど、少し工夫してみると良いのでは。

総評

「荻上ふたなりゲーム」と言うと、なんだか凄そうですが、現視研メンバーでユル~くダベったり、真面目に同人誌を作ったりと、内容は案外まともです。
荻上がふたなりで自慰をしたりセックスしたりしていることを除けば、至ってのほほんな「げんしけん」世界。
よほどエロが嫌、ふたなりが嫌、荻上が嫌ということでなければ、げんしけんを好きな人なら楽しめるのでは。


【HP】土鍋屋
【対象】18禁
【価格】1500円
【プレイ時間】周:1時間半/総:4~5時間
【ツール】LiveMaker
【エンディング】7種類
【スチル】55枚(差分含む)
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カテゴリ: 同人ゲーム  二次創作 

ひぐらしのなく頃に

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昭和58年、初夏。
寒村の雛見沢へ引っ越してきた前原圭一は、親しい友人たちも出来て楽しい日々を送っていた。
ある日、圭一はふとしたことから雛見沢村で過去にバラバラ殺人があったことを知る。
事件について尋ねると、友人たちは固く口を閉ざすのだった。
やがて「綿流し」の祭りの日が近づき……。


猟奇サスペンスホラーノベル。
本編「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」と外伝「暇潰し編」の四つのシナリオが収録されています。

今回のディスクは謎の提示編にあたり、解答編にあたる『ひぐらしのなく頃に解』は2004年9月現在開発中。

選択肢が一切無い代わりに、作者からユーザーへ差し出された挑戦状。
『惨劇に挑め』
『正解率1%』
 
ただ漫然と読み進めて解答を得るのではなく、プレイヤー自身が考え、推理して真相を探る。
それが本作品におけるゲーム性とも言えるでしょうか。

公式掲示板や他のWEBサイトでは既に多くの推理や考察が公開されており、自説は様々。
それらを見て廻りながら、自分の推理と比較していくのも楽しい。

早く真相を知りたい気持ちもありますが、ああでもないこうでもないと頭を悩ませている今が一番楽しい時期なのかもしれません。


シナリオ

雛見沢村連続怪死事件。
毎年、綿流しの祭りの日に必ず一人が死に、一人が失踪する。
昭和54年のダム工事現場監督のバラバラ殺人を皮切りに、雛見沢ダム計画の関係者が次々と怪死を遂げてきた。
オヤシロさまの祟りか、人間による陰謀か。
そして五年目の今年も、綿流しの日に何かが起こる──。

それぞれ同じ時間軸ながらも異なる物語へ派生し、全く違う結末を迎える三編。
「鬼隠し編」では連続怪死事件の一端に触れ、「綿流し編」では雛見沢の歴史の暗部が明らかになり、そして「祟殺し編」では致命的な結末が待ち受けています。
シナリオを進めるごとに謎は増すばかりで、プレイしているこちらの推理も二転三転、混迷を極めるばかり。
作者さんの掌で踊らされていると自覚しながらも、同時に“踊らされる快感”がありました。

文章は荒くて大味ですが、平易で読みやすく、勢いと臨場感があります。
ただ、台詞の最後に句点「~~。」が付いているのは気になりました。
括弧を閉じることで既に文の終わりを意味しているので、句点は余計です。

【鬼隠し編】
レナ編。
前半はギャルゲー風コメディタッチ。
毎朝登校時に迎えに来てくれるご近所さんのレナを始め、「~ですわ」喋りの沙都子やボク女の梨花など、ベタすぎるヒロインたちとベタベタな日々を過ごします。
この痛々しいとも言える日々が二時間以上延々と続くため、なかなか辛い。
正直、ギャルゲーに耐性があっても辛いものがありますので、耐性の無い方にはかなり苦痛かもしれません。

どこまでも続くかと思われた平穏な日常。
しかし、綿流しの夜から何かが狂い始めます。
刑事の大石が現れ、にわかにキナ臭くなる圭一の周辺。

やがて訪れる転換点。
今まで信じていた当たり前のものが瓦解する一瞬。
戦慄。恐怖。世界の反転。

鬼隠し編の醍醐味は、この一瞬に集約されていると言っても過言ではないかもしれません。

以降は異常事態の連続で、追いつめられ逃げ場を失くしていく圭一の心情が丹念に描かれ、鬼気迫ります。
何気ない日常生活にふいに差し込まれる恐怖、その明暗の落差が実に効果的。

物語は凄惨な展開を迎え、恐ろしくも奇怪な結末へ。
残ったのは謎、そして謎……。

鬼隠し編の最大の難点は、やはり前半の日常描写の冗長さでしょう。
独特すぎるオタ絵に加えて、オタ臭い日常がひたすらダラダラ続くため、一部の特殊なギャルゲーユーザーを除けば、大多数の人間が途中で脱落すること間違いなし。
後半のホラー展開への布石として、前半の平和な日常描写が必要であることは解りますが、後半へ至るまでに挫折するプレイヤーが続出するようでは意味が無いのでは。
前半の日常部分はせめて一時間以内に抑えるべきだったと思います。

【綿流し編】
魅音編。
シナリオ前半は切ない系純愛モードで胸をキュンとさせてくれます。
いつも自信満々で男勝りな魅音。
けれど、本当は傷つきやすい普通の女の子なのでした。
顔を赤らめてオタオタする魅音が異常に可愛い。
普段はあんなに親父臭いくせに、このギャップは反則かも。
このまま最後まで魅音との青春ラブストーリーでも良いのではなかろうか……と思いかけた頃、綿流しの日がやってくるのでした。

雛見沢の血塗られた因習と、「綿流し」の本当の意味。
悪戯心で禁忌の祭具殿へ忍び込んだことから、圭一は恐ろしい事態に巻き込まれていきます。

鬼隠し編をクリアして既に心構えはあるつもりでしたが、今回はまた違った種類の恐怖を見せられ、一段と怖い。
綿流しの夜から毎夜人が死に、人が消える雛見沢。
圭一がどんどん追いつめられる一方で、捜査を着々と進めていく警察側の動きも面白い。

やがて犯人は罪を自供し、全ては終わったかに見えた……と思ったら、またまたどんでん返し。
最後の最後に告げられた不可解な事実。
残るはまたも、謎ばかり。

本作は一応「昭和58年」という時代設定が為されていますが、作中でコードレス電話が普通に使用されているなど、現代と昭和をごっちゃにしたような記述が幾つか見受けられます。
何でもありのギャグ作品ならともかく、一つの作品世界をまともに構築するのならば、作中の時代考証は当然徹底されるべき。
製作者の都合の良い部分だけ「昭和58年」では意味がありません。

「カードキャプターさくら」などの現代オタ用語も作中で好き放題に飛び交っています。
これらのオタクネタは「ネタ」として流せないこともありませんが、作者さんが時代考証をいいかげんに考えていることの証明にも思えます。

【祟殺し編】
沙都子編。
鬼隠し編ではあれほど鬱陶しかった日常シーンも、惨劇を繰り返して三編目にもなると、とても貴重な日々に思えます。
スク水、メイド、ウェイトレスとあらゆるジャンルを制覇しつつある圭一のコスプレスチルが無いのは残念至極。
(まあ、この絵でスチルがあっても大して嬉しくありませんが)

いなくなった兄の面影を圭一に重ねる沙都子のために、圭一は彼女の兄代わりになってやることを決意します。
ところが、興宮で暮らしていた沙都子の叔父が雛見沢へ戻ってきて……。

後半は、今までに無かった新展開が起こります。
オヤシロさまの祟りと呼ばれる雛見沢連続怪死事件。
これまでのシナリオでは、圭一は狂気と悪意に包囲され、追いつめられていく恐怖が描かれてきました。
しかし今回は圭一自身が狂気を宿し、祟りを執行する側に回るのです。
そう来たか!と思わず膝を打ちました。
理性を無くした圭一の一連の行為が綿密に描写され、手に汗を握ります。
やがて元の日常に戻るかと思いきや、物語はまたも不可解な方向へ。
予想し得なかったとんでもないラストには呆然。

担任の知恵先生のキャラクターが、某『月姫』キャラからそのまんま流用されているのは、どうかと思いました。
知恵先生がシリアスな場面で深刻な台詞を言っても、立ち絵が『月姫』キャラまんまだと、いまいち気が削がれます。
ネタとしても、せいぜい綿流し編の「カレー好きの知恵先生」くらいで留めておいてほしかった。
作中に遊び心を入れるのは悪いことではありませんが、オタク系のネタに関しては作者さんの度を過ぎた悪ノリが目立ち、少々ウンザリさせられました。

【まとめ】
細部では気になる点も多々あるものの、ぐいぐい惹きつけて読ませるストーリーテリングには素直に感服しました。
「鬼隠し編」では突然の日常の崩壊に恐怖し、「綿流し編」では掛け値なしの異常事態に怯え、「祟殺し編」ではあまりのことに茫然自失。
シナリオを重ねるごとに新たな恐怖、新たな謎が生まれ、目を離せません。
特に終盤からラストへ至る畳み込むような展開には、毎回息を詰めました。
謎に包まれた終幕はクリア後も頭にこびりつくようで、ぜひとも解いてやろうじゃないかという意欲を湧かせます。
ホラーサスペンスとして純粋に面白く、皆で推理して二倍楽しい、様々な楽しみ方ができるシナリオです。


システム

システム周りは普通のNScripterノベルですが、一度クリアしたシナリオを好きな日付からプレイできるシナリオジャンプモードは嬉しい機能です。

メインシナリオの合間に「TIPS」というサブイベントを入手するシステムがあり、刑事たちの会話や過去の新聞記事など、主人公では知り得ない情報を知ることも出来ます。


グラフィック

プニプニした丸っこい絵柄で、人体の一部が恐ろしいほどデフォルメされており、一種の奇形のようになっています。
女の子の丸っこさはともかく、中年の親父さえもプニプニ(というかブヨブヨ)しているため、初めて見た時はなかなか衝撃でした。
かなり独特な絵柄ですので、受け付けない人も多いでしょう。

スチルも無く、立ち絵のバリエーションもほとんど無い本作ですが、なぜか祟殺し編の沙都子の全裸立ち絵はしっかり描かれています。
シナリオ的にはかなり切羽詰った状況なのですが、そこで全裸の立ち絵を出す必然性があるのかは甚だ不明。
なにやらヤバい部分に線が入っているように見えるのですが、全年齢のゲームとして、これはどうなのでしょうか。
他の人体の部分はありえないほどデフォルメされているのに、幼女の局所のスジにはこだわるんですね、と微妙な気持ちに。

暇潰し編では五年前の梨花が登場しますが、本編と同じ立ち絵を使い回されているのは残念でした。
定年近くの大石なら五年前でも十年前でも さほど変わりは無いでしょうけれど、梨花の年頃なら外見は大きく異なるはず。
沙都子のスジ入り全裸を描く気力を、こちらに回して欲しかったかもしれません。


総評

稚拙な絵を補って余りあるシナリオの密度とボリュームには、充分満足しました。

作品に対する正式な評価は解答編を見届けた後になりますが、現時点でこれほど楽しませてくれたこと、そのエンターテイメント性は高く評価されて然るべきかと思います。
まだ見ぬ解答編がどのような出来であれ、本作を購入しても損はありません。

WEB体験版では「鬼隠し編」を最後までプレイできるので、未プレイの方には、まずはそちらをお勧めします。


【HP】07th Storming Party
【価格】1500円
【プレイ時間】周:7~8時間(暇潰し編:3時間)/総:25時間
【備考】WEB体験版あり
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カテゴリ: 同人ゲーム  サスペンス 

浄火の紋章

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第三次世界大戦後、わずかに生き残った人類は、戦争の根源である人間の感情を抑制する薬「プロジウム」を開発した。
人々は毎日薬の投与を義務づけられ、感情の発露を促す書物・絵画・音楽などは禁じられた。
違反者を取り締まるグラマトン・クラリックであるベルナードは、相棒のティレリ捜査官と共に遺棄地区倉庫のレジスタンス掃討作戦を遂行する。


我 が 手 に 執 る は 断 罪 の 鋼
男絵ばかりモテるエロゲ原画師と
戦闘ばかりウケるエロゲ脚本家が
いま熱き想いをガン=カタに託す!


クラリックとして聖職につくメルヴィン・ベルナードは、相棒のバーソロミュー・ティレリと共に、倉庫に立てこもるレジスタンス勢を一掃する。
普段と何ら変わらない職務のはずだったが、その日ベルナードは見てしまった。
最後の一人を処刑するとき、ティレリ捜査官が “笑って” いたのを……。
情動抑制剤「プロジウム」の投与は全てのリブリア市民の義務であり、法の代行者たる聖職者がそれを怠ることは許されない。
かつてベルナードが新人の頃の導師であり、今は相棒でもあるバーソロミュー・ティレリ。
長年生死を共にしてきた彼を疑うことに悩むベルナードは、事の真偽を確かめようとする──。



ニトロプラスの虚淵玄氏と中央東口氏による映画『リベリオン』のアナザーストーリー。

選択肢は無く、一本道のビジュアルノベル。
オリジナルキャラによるオリジナルストーリーですので、特に『リベリオン』を知らなくても楽しめるでしょう。

冒頭からレジスタンス掃討作戦が始まり、一気に戦闘シーンへ突入します。

思考訓練と連携パターンの研究により、状況認識パターンを完全に合一できるベルナードとティレリ。
総勢50名以上のレジスタンスの銃弾を「ガン=カタ」理論によってかわしながら、二人は軽やかに処刑を執行していきます。

ベルナードとティレリが互いに置く全幅の信頼、流れるような一連の動き、二人の織り成す華麗な“デュオ”。
ベルナードの一人称による文章の硬質さと緻密で繊細な戦闘描写は、ただ美しい。

二人の絆とガン=カタの美しさを存分に魅せられた後で、ストーリーは動き始めます。

登場人物は、ほぼベルナードとティレリの二人だけ。
約一時間半、二人の濃密な関係がみっちりがっつり描かれています。

“デュオ” における完璧なコンビネーションからティレリへの疑惑へと転じ、そして監禁。
ティレリに監禁されたベルナードが苦しみながら次第に弱っていく様は、全年齢対象とは思えないいかがわしさ。
ストイックに見せかけて、そこらのエロゲーやボーイズラブよりもよほどアレかと思われる熱きガン=カタストーリー。

「私はあなたに汚された。最悪の辱めを受けた。……償ってもらうぞ、バーソロミュー・ティレリ」

とりもあえずガン=カタ、何はなくともガン=カタといった風情で、ひたすら戦闘が熱い。
独自のガン=カタ解釈も面白く、虚淵節を存分に味わえます。

ちなみにクリア後、「画像閲覧」の空いているスペースをクリックすると、「あとがき」と少女クラリックのイラストを見ることができます。



【HP】DEGREE浄火の紋章 
【価格】1500円
【ジャンル】ビジュアルノベル(選択肢なし)
【プレイ時間】1時間半
【ツール】NScripter
【スチル】28枚

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カテゴリ: 同人ゲーム  二次創作