ノベルログ

フリーゲームのノベル・ADVのレビュー(感想)など

カテゴリ:ループ

world rewinder

高校二年生の久賀要一と三野原(♀)は仲の良い幼馴染。
ある日、急に三野原の様子がおかしくなる。
何かのトラブルを抱えているようなのだが、要一に事情を話そうとしない。
何も分からないまま、要一は三野原に助力することを約束するが……。


ループを繰り返す学園SFジュブナイルADV。

ただし、主人公の要一は基本的にループが起こっていることを自覚することは無く、幼馴染の三野原の抱えている事情に関しても、完全に蚊帳の外です。

一方、三野原は何らかの理由でループ現象を自覚しており、それを利用して何かを成し遂げようとしている。
主人公が「脇役」の位置にいるループもの、というのは新鮮でした。

主人公(プレイヤー)が目指すことは、三野原の目的を突き止め、彼女を助けること。
繰り返される一日の中で、いろいろな行動を試しながら、情報を得ていく必要があります。

主人公がループ前の記憶を引き継げないのがもどかしく、一時は行き詰まりかけたものの、何度もしつこくプレイを繰り返すことで突破口を開くことが出来ました。

今作はさほど複雑な思考は必要なく、ヒント無しで問題なくクリアできるので、難易度は低め。

三野原の事情は解決するものの、コンプリートしてもストーリー上の謎は残ったままなので、いまいちスッキリしないかも。



【HP】言ノ葉迷宮 
【プレイ時間】周:20分/総:1時間半 
【ツール】吉里吉里2/KAG3 
【容量】8.7MB 

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カテゴリ: ループ 

生への道

悪夢から目が覚めた。
同じ悪夢を、もう何度も見たような気がする。
いや、あの忌まわしい出来事は夢ではない。
自分は同じ日を何度も繰り返している。
今日は10月7日。
俺が殺される日だ──。


10月7日に必ず殺される主人公が、生き延びるために悪戦苦闘するループADV。
ループを繰り返しながら、少しずつ真相へ近付いていきます。

初めに主人公が覚えているのは「身近な人間に殺されたような気がする」という曖昧な情報のみ。
義妹の美雪、義母の美沙、クラスメイトの彩と佐奈。
一体この中の誰が主人公を殺そうとしているのか?

最初は誰もが疑わしく思えて疑心暗鬼になりますが、まずはいろいろな方法を試してみましょう。
ループを繰り返す毎に記憶が蓄積され、主人公は次第に信頼できる人たちを見つけていきます。

命を懸けて主人公を守ろうとするヒロインたちの姿に心打たれました。

主人公一人では10月7日を生き抜くことは出来ません。
信頼できる人たちの助けを借りて、最大限の力で犯人に立ち向かいましょう。

これまで大切な人たちの命を犠牲にしてきたぶん、最終ルートのラストバトルは燃えた。

本作には異色な設定が隠されており、いわゆる本格ミステリーとは異なるベクトルの作品です。
犯人の動機もぶっ飛んでいて推理不可能なので、ミステリー方面の期待はしないように。
犯人が今流行りのヤンデレで笑った。

トゥルーエンド後の穏やかな後日談に和みつつ、ループものとしても[異能]系ライトノベルとしても楽しめました。

ただ、フラグ管理が一部おかしかったような。
妹ルートを済ませていないのにトゥルーエンドへ行ってしまったので、トゥルーエンドで初めて妹と母親の[予知能力]を知って戸惑ってしまいました。

エンディングリストも欲しかった。


【HP】個人的ページ
【DL】3分ゲーコンテスト>第15回コンテスト3位 
【プレイ時間】周:10~15分/総:1時間半 
【ツール】LiveMaker
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カテゴリ: 学園  ループ 

7番目の月

禅野市の山上にある全寮制の明松学園は、自然に囲まれた大らかな校風の学園である。
その高等部に通うユノ・ナガツキ(名前変更可)は、同じ寮のアンジェラやクラスメイトのイサたちと平穏な学園生活を送っていた。
明後日は天体観測会。
予報では台風が近付いているらしいのだが……。


『メルクリウスの青い砂』のパラレル学園アドベンチャー。
バナーキャンペーン&Webスタンプラリー景品ゲーム。

ただのほのぼの学園ものかと思いきや、どっこいミステリー風ループもの。
不可思議な事件、消えていく人々、ユノを狙う黒い闇。
ユノは9月25日~27日の3日間を何度も繰り返します。

ループものというと、どの作品でも割とループの継ぎ目がハッキリしているのですが、本作は継ぎ目の無いメビウスの輪のような仕掛けになっており、プレイヤーの自分でさえも知らず知らずのうちに同じ時を永遠に繰り返してしまいそうな薄ら寒い錯覚に陥りました。

最初にイサのルートをクリアして、次の周でイサが消えていた時はゾッとしてしまった。

ループを繰り返し、やがて“7番目の月”が現れると真相シナリオへ。
「青い砂キャラで学園パラレルもの」という前提が、そもそも罠だったわけですね。
しっかり騙されました。

システム面は、あまり良くない。
何度も繰り返しプレイするのに、チャイムなどの効果音でいちいちスキップが止まるのはストレスが溜まりました。
ループものでは既読スキップは必須ですが、未読なのにスキップされてしまう部分も結構あって困った。
選択肢の場所でセーブ&ロードすると、選択肢より前のシーンまで戻ってしまうのも少し不便。
シェア中心のサークルさんなので、今後のためにもシステムにはもう少し気を配ったほうが良いかも。


※配布終了

【HP】Studio F# 
【ジャンル】ADV 
【プレイ時間】周:35分/総:4時間 
【容量】67.2MB 
【ツール】吉里吉里2/KAG3 
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カテゴリ: ループ 

ひとかた

hitokata2

高校2年生の南 護(みなみ・まもる)は、遠縁の親戚である依絵に呼ばれて打追町にやって来た。
この静かな田舎町の地中には、「牛鬼」という妖怪が眠っているという。
護は平安時代に牛鬼を討った陰陽師の末裔であり、再び牛鬼が蘇ろうとしている今、護だけが牛鬼を討てるというのだった。
4日後の牛除け祭までに牛鬼を倒すべく、護は打追の街を調べ始める。



ループを繰り返す伝奇サウンドノベル。

依絵の手配で打追高校に転入した護は、街のどこかにあるという牛鬼を倒すための武器を探して、情報を集めていきます。
下宿先の元気な少女「黒部蘭」、クラスメイトの気の強い少女「菅野美咲」、神出鬼没の謎多き少女「南智恵」がヒロインとして登場し、牛鬼を倒す目的と共に、彼女たちとの恋愛もメインになっています。

いちおう選択肢はありますが、事実上ストーリー分岐は無く、シナリオはほぼ一本道。
「序」だけで30分、クリアまでに10時間以上かかる長編小説で、とにかく長い。
これほどのボリュームだと途中でダレそうなものですが、起伏のあるストーリー展開にグイグイ引き込まれ、ほとんど徹夜して一気に読んでしまいました。

護が死の寸前に至るたびに腕輪の力が発動し、過去へ戻される。
護は牛鬼を倒すまで、祭までの数日間を何度も繰り返すことになります。
時を繰り返すたびに過ちを改め、少しずつ核心へ近付いていく様はスリルがあってわくわくしました。

中盤以降は物語も核心に迫り、いっそう面白くなっていきます。
徐々に明らかになっていく打追町の真実の姿と、護の使命に隠された真相。
これについては、早い段階で予想できてしまう人も多いかもしれません。
しかし、真実を知って絶望し、苦しみながら、それでも使命を果たそうとする護の真摯な姿には心を打たれました。

MP3版とMIDI版があり、MP3版は全曲オリジナル、MIDI版はフリー素材の曲を使用されています。
MP3版の容量は約54MBでナローバンドの方には厳しいかもしれませんが、できることならMP3版をダウンロードされることをお勧めします。
『ひとかた』はシナリオだけでなく、音楽も素晴らしかったから……というよりも、この音楽と歌があってこその『ひとかた』だと思うからです。

後半は、いよいよ牛鬼との対決へ。
最終決戦からエンディングへ至る流れは、長い物語を締めくくるにふさわしいものでした。

これまで何度も時を繰り返し、多くの悲しみを知り、苦しんできた護。
その想いが全て昇華され、肉体も消え、ただ一筋の光となって牛鬼を貫く──。


このラストを「呆気ない」「物足りない」と思う人もいるかもしれません。
けれど、その呆気なさが物悲しさを一層引き立て、余韻のある美しいラストに仕上がっていたと思います。

現在公開されている『ひとかた』は全年齢対象ですが、元は18禁指定の作品だったようで、ところどころにその名残が見られます。
特に護のヒロイン総食いなどは、実にエロゲーらしいと言えるでしょう。
下ネタギャグの連発もエロゲーの伝統といえば伝統ですが、あまりに下品で寒すぎるので、正直これはもう少し何とかして欲しかった気もします。

18禁版の名残があること、下ネタが多いことなどにより、あまり万人にお薦めできる作品ではないかもしれません。
しかし、苦しみ葛藤しながらも宿命に立ち向かっていく護の生きざまは、きっと多くの人に感動を与えるでしょう。


※2008年追記
現在のバージョンでは、下ネタ・性的表現は緩和されているようです。


【HP】ゲルひみつ結社
【DL】vector
【プレイ時間】10~12時間
【容量】54.2MB(MP3版)、4.63MB(MIDI版)
【ツール】NScripter

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カテゴリ: 伝奇・異能・活劇  ループ 

妖怪倶楽部 第2話 「タイム・アタッカー」

youkaikurabu11

何の変哲も無い朝。
遅刻しそうになり、慌てて登校する主人公の目の前で交通事故が起こる。
時刻は午前8時45分。
それが、繰り返される「今日」の始まりだった。



ループを繰り返す幽霊ミステリー。

前回の事件から1ヶ月。
中央は幽霊のまま居座り、ちゃっかり主人公にとり憑いて同居しておりました。

主人公と中央は、とあるバス事故をきっかけに、何度も同じ朝を繰り返すことになります。

毎回必ず8時45分に起きる事故。
バスジャックの犯人とクラスメイトの因縁。
学校前のバス停に佇む血まみれの幽霊。
果たして2人は事故を防ぎ、時間の無限ループから抜け出せるでしょうか?

幽霊研究会のメンバーは、とりあえず総出演。
主人公と中央の軽いノリの掛け合いも健在です。

ループを繰り返す毎に、毎回何らかの変化があり、少しずつ真相に近付いていくので退屈しません。
選択肢は少なく、次の行動の指針もきちんと示されているので、無駄なループを何度も繰り返すようなことは無いでしょう。

伏線にヒネリがきいていて上手い。
カタルシスを味わえるという点では、第1話よりも楽しめました。

第2話以降をプレイするには、前話までのセーブデータが必要です。
第1話で選択したパートナーが継続され、パートナーによってイベントが変化します。
各話ごとに前作のデータへ上書きしていく形式であるため、プレイするまで多少の手間が掛かります。



【HP】KUMYS
【ツール】シナリオくん 
【プレイ時間】30分 
【容量】2MB
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カテゴリ: ミステリー  ループ